夏庵`s nest

nest [nest]
1(鳥, 虫, 魚, 小動物の)巣, 巣穴.
2居心地のいい場所, 休み場所, 隠れ場所, 避難所.

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この2ヶ月(3ヵ月?)ぐらいで読んだと思う本や漫画。(続)
復活宣言して、このあと続きますなんて書いてそれから、あっという間に2週間て...
つーか、「ハチクロ」最終巻出ちゃったよ...
そりゃ、読みましたよ、読みましたとも!いやもう、たまんねえっす。泣いたか?泣きましたとも!

たかだか少女漫画に(その「たかだか少女漫画」という価値観から一歩も外に出ようとしない潔さこそがこの漫画の重要な意義でもあるわけですが)ぐらぐらと揺さぶられてる40男がここにいるわけだが、そんな多感なガラスの少年のようなセンシティヴハートを(まー、聞いとけって)そよ、ともゆるがせない、世間では何故か「心を揺さぶる物語」とされてる本もある。

「重力ピエロ」伊坂幸太郎
読み終わった感想は一言「なんじゃ、これ?」しかなかった。まずミステリーとすれば、ほぼ冒頭で犯人わかるし、まさかそうじゃなかろう、と思ったら、そのとおりだったし、(そういう意味では一番以外な犯人でもあった)なんだかいかにも作り物な複雑な過去を背負ったらしい、主人公たちの家族の絆とやらがどうにもうそ臭いし、知ったかぶりで、含みがあるようで、まるでスッカスッカの会話にはうんざりだし、この本がなぜ、小説まだまだ捨てたモンじゃない、みたいな、つまり読み物の新しい可能性みたいな評価が出てくるのかまるで理解できない。
あとこれも、やっぱり僕にとってまるで「心に届かない」小説だった。

「デッドエンドの思い出」吉本ばなな
「重力ピエロ」よりはぜんぜんましだし、それなりに面白く読んだのだけど、そしてこの小説の主人公たち(短編集です)の心の傷というのは、例えば今の僕にとってもそれなりに切実な課題なはずなのだけど、それを救済していくその方法論は僕の心には少しも響いてこなかったし、もちろん僕はこの物語では救われない。
実に久々に読んだ吉本ばななだったけど、結局この作家は僕には余り関係ない人だ、という再認識しか得られなかった。

なに、つまらない小説ばかりでもない。
「遊動亭円木」辻原登
盲目(になりかけ)の落語家の周りで起こる夢のような不思議な事件とそれによって引き出される彼の周りの人物たちとのこれまたなんと評していい解からない不思議な人間模様を描いた連作短編集である。
人間の底が見えない悪意があり、無私とさえいえる善意があり、その両方を同じ目線で同等に扱い、うすめでぼんやりと、でも全体をくまなく眺めわたしたような目線、すべてが曖昧で、区別がなくでもそれには確固たる存在感(リアルといってもいい)があり、作り物めいているのに、だからこそ、それが真実だと思えるような物語。
何より作者の語り口がいい。文体なんて野暮じゃなく、まさに語り口としか言いようのない、一見なんでもないようで決して饒舌ではないのだけど自然と物語に引き込まれ、終いには物語なんかどうでも良くなってきて、ただその文章だけを追いたくなってくるそんな気持ちよさがある。
この本はとにかくここ何年か読んだ小説の中でもかなりダントツに面白かったです。

あとはほんと軽い本はかなり読んでるんですけど。
「戦力外ポーク」「タイ怪人紀行」ゲッツ板谷
やっぱ、オモシレー。紀行ものより、ただのエッセイのほうが僕は好き。
「臭いはうまい!」「あれも食べた、これも食べた」小泉孝夫
流行りなんでしょうな、やたらと本が出てるけど、僕はどーもこの人の人物がどうも気に入らん、という感じ。まあ、それなりに面白く読んだ。
「風の食い物」池部良、「喰いたい放題」色川武大
なんか、自分でもどうかと思うが食味エッセイみたいのがどうにも好きで、つい買っちゃうんだけど。
池部良は、あの俳優の池部良なんですけど、「四季の味」に連載してたエッセイは結構愛読してたんでこれも買ったんですけど、主に軍隊にいたときにいかに食い物に苦労させられたかという話が中心で、それ以外もどっちかっていうと食べてまずかったものの話が多く、面白くなかった。色川武大のほうはさすがに面白いんだけど、この人の食べ方もやはり怪人的というかあまり、共感という部分ではうなずけるところが少なく微妙だ。
「呆然とする技術」宮沢章雄
もうこの人のエッセイはね、なんつーか、芸になっちゃってるから。で、その芸という部分からまるではみ出そうとしないストイックさを評価するか、しないか。僕としては少々飽きた。
「マダム小林の優雅な生活」小林聡美
これは拾い物だった。すっげえ面白かった。旦那の、妙に笑かすコツを心得てますよ、的なエッセイより好感持てるな。こういう「あまり美人として扱われない女優」の自意識のコントロールというか、自分の見せ方心得てますみたいのはテクニック的になっちゃうと見苦しいけど、この人の場合根の人の良さというか、サービス精神が自然に出てて好感もてるなぁ。

まだなんかあるような気もするけど、とりあえずこんなとこで。
| book | 13:32 | comments(2) | trackbacks(1)
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コメント
食に関する本は私も好きでよく購入しますw
やはり食い気の人なので((´∀`*))ヶラヶラ
西川治さんの写真と文章が好きで
ひたすら集めてるのだけど、読んだことはありますか?
日曜日の遊びかたシリーズのパスタノートと
朝食365日は、かなりお勧めです。が、絶版になってるかも?wwもし本屋で見かけたら是非手にお取りください^^
| kimuraくん | 2006/09/26 1:42 AM |
西川治さんの本かぁ、残念ながらまだ読んだことないです。
雑誌とかでは良く見るような気がしますね、「danchyu」とか、そういうので。
朝食365日、っていうのはいかにもソソル感じですね。
今度探して読んでみます。
食い物の本を読みながら、だらだらと食べたり飲んだりするのが好きなんですけど、何でしょうかね、それって。
端から見てるとなんかいかにもだらしないというか、ダメダメな感じにうつると思うのですが、なんだかやめられないんだよな。
| 夏庵 | 2006/09/27 5:58 PM |
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ハチクロ大人買い
師匠が、「ハチミツとクローバー」全10巻を大人買いしました。 ずっと気になって
| 局長! | 2006/11/13 2:50 AM |
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