夏庵`s nest

nest [nest]
1(鳥, 虫, 魚, 小動物の)巣, 巣穴.
2居心地のいい場所, 休み場所, 隠れ場所, 避難所.

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横浜たそがれ
大晦日、お店は早めに閉めたもののバタバタと片付けものをして、店を出たら、それが丁度年をまたいだ瞬間で、近所のお店の店内からカウントダウンの合唱が聞こえてくるのでした。
そこから何故か京浜東北線で横浜方面へと向かう。
智さんが毎年恒例のクレイジーケンバンドの横浜ブリッツでの年越しライブに行っていて(今回は僕はいけなかった!悔しい!)ライブ後に落ち合って、みなとみらいのクア施設「万葉の湯」でゆっくりお風呂に浸かって朝から、僕の実家のある茨城県笠間に向かおうという寸法。
桜木町駅に着くと、いやなんだかものすごい人だかり。
何か年越しのイベントでもあったのだろうか。
大晦日にこれだけの人出があるんだなぁ。

桜木町駅から動くランドマークタワー横を抜けて、大観覧車のほうへと歩いていく。
終夜営業の営業の遊園地のイルミネーションと絶叫マシンから響く嬌声。
ショッピングセンターの広場では炎燃え盛る松明を振り回したジャグラーの前に大勢の人だかりが出来ている。
車座になってしゃがみこみ、全員が、おそらく新あけおめメールを打ちまくってるのだろう、携帯のモニターの灯りに青白く顔を照らされた中高生の集団。
そこかしこの路上に止められ、ときおり馬鹿馬鹿しい排気音や間抜けなクラクションを鳴らす、カスタマイズされた派手なアメ車たち。

なんだか夢のようだな、と思いながら僕はとぼとぼ歩いてる。

フィエスタというのか、あるいは夢のイメージとしてのカーニバルの光景だろうか、例えば、フェリーニの映画一場面のような。
いや、そうではないなと思う。なんだろな、この不思議に冷めた感じは。
そこにいくら人が集まろうと、体温程度にも温もらない不思議な冷たい温度に保たれたみらいとし。
以前にも同じような気持ちで歩いていたのは、休日朝方の誰もいないお台場の草むらを遠くにフジテレビの建物を眺めながら智さんと歩いていたときだった。
今、そんな風に感じるのは今日は僕がただ一人で歩いているからなのか、大晦日の深夜、それでもそんなには気温も低くはない気もするのだけど。

遊園地にある「氷の世界」という名のアトラクション。
その前で、二組のカップルが、はいろーぜ、この寒さの中でアホか、お前は!意外と中のほうが暖かかったりして、などと言い合ってふざけている。
隣の「スペースライド」という乗り物からは、大声で悲鳴をあげる女の子に混じって「はっぴーにゅーいやー!」と叫ぶ太い声も聞こえる。
ほぼ歩行者天国になってしまった大通りの真ん中で、もこもこに着込んだ5歳ぐらいの女の子が感極まって踊り始める。お父さん、お母さん、そしておじいちゃんおばあちゃんもそれを見て大笑いしてる。

多分これが今の横浜を代表する場所。
楽しく奇麗で夢のように温度のない街。
昔の横浜なんて知る由もないのだけど、それは僕がむしろ夢に見る幻の町。
いかがわしく危険で血の滾る温度のある町。
そんな場所を探してたびたび横浜散歩にも訪れるのは、野毛、山下、黄金町と昔日の面影をわずかに残し、徐々にその温度を喪いつつあるたそがれの町並みばかり。
そういえば今僕が属している会社の本社はこの「みなとみらい」の「ランドマークタワー」(どっちもなんてバカみたいな名前なんだろう!)にあるのでした。会長室からはこの横浜港の景色から、富士山まで一望できるって。アホかっ!て話ですよね。
さてお正月は実家で過ごしたのですが、そこの駅前に新しく出来た新古書店で、「ジェームス山の李蘭」という小説を買った。ハードカバーでしたけど¥100でした。
随分以前に「本の雑誌」の恋愛小説特集みたいので、「最強の恋愛小説」(恋愛小説で最強ってなんだ、という話ですが、本の雑誌ですからねえ)なんて感じで紹介されてたと思う。なんとなくそれを憶えていて買ったのだけど、いや、面白かったな。
ジェームス山というのは神戸の地名で、物語の最終章の舞台は神戸なんだけど、それ以前主人公が青春時代を過ごすのが戦後の横浜という実にいかがわしいエネルギーに満ちた魅力的な町なわけですね。
で、この小説をデスね、初期のクレイジーケンバンドのいかがわしく猥雑でかつ、不思議に洗練され、さらにもパンチの効いた音楽をBGMに読むとかなり、タマラン世界なのですわ。
実にこの泥臭いというか、ある意味浪花節的な物語と、外国文化に対する率直かつ幾分卑屈な憧れの部分が入り混じった感じが、昭和歌謡的モダニズムといいますか、扱っている時代はズレがあるのですけど、実に共通する感覚があって、いや音楽と小説の相乗効果をこれほど感じた経験はなかったな。
というわけで、まっ、かなりその筋の「趣味」をお持ちの方にはよろしいんじゃないかと思いまして、ご紹介した次第。


ジェームス山の李蘭
ジェームス山の李蘭
樋口 修吉

パンチ!パンチ!パンチ!
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クレイジーケンバンド,横山剣


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クレイジーケンバンド
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コメント
お正月はお疲れ様でしたいもうとです。
すみません兄ちゃんのメールアドレスがわからなくなってしまった。
申し訳ないのですが、余裕が出来たときにでも空メール送ってくれるとうれしいです。剣さん画像検索かけてたのですが朋さんのいってた「横山やすしのような剣さん」がこれでやっとわかったよ!(笑)
| 妹 | 2007/01/09 6:23 AM |
やー、遅レスですまん。
相変わらず家に帰ったり帰らなかったりの生活だモンで。
年に一度ぐらいしか会えないけども、まあ、みんな元気そうで何よりでした。
僕のメルアドはこのコメントのネーム欄からでも、あるいはこのページのプロフィール欄からでも拾ってください。
そういえば僕もあんたのメルアド知らんぞ(笑)
暇なときに送っといてくれい。
| 夏庵 | 2007/01/14 12:39 PM |
おお、了解です!
| 妹 | 2007/01/16 6:16 AM |
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ダウンタウン・ライト兄弟
こんにちは トラックバックさせていただきます。 You Tube ダウンタウン 動画を、お楽しみください。そうそう、ダウンタウンっていう名前に決まる前、ライト兄弟っていう名前で漫才やったことあるって聞いたことある。舞台でまっちゃんが言ってた。そん時に横山やすし
| YouTube ダウンタウン 動画 | 2007/04/01 12:23 AM |
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